ポスター

挿画:『肘折幻想』三瀬夏之介
デザイン:鈴木敏志(JEYONE)

『トウグミ・Elaeagnus multiflora var. hortensis Serv.(果実)』

太田三郎|Saburo Oota
『トウグミ・Elaeagnus multiflora var. hortensis Serv.(果実)』
2009年6月29日 山形県最上郡大蔵村南山

『ぼくの神さま』

三瀬夏之介|Natsunosuke Mise
『ぼくの神さま』2007年/299×482cm/和紙、墨、胡粉

『松之山元気えっけのう劇場』

南山座|Minamiyamaza
『松之山元気えっけのう劇場』
越後妻有アートトリエンナーレ2009での公演風景

山崎和樹主宰の草木染めワークショップ風景

山崎和樹主宰の草木染めワークショップ風景

『素粒子の回廊』

望月梨絵|Rie Mochizuki
『素粒子の回廊』肘折温泉でのドローイングより/紙に水彩、ペン

『ひじおりの灯 2009』

『ひじおりの灯 2009』肘折温泉旧郵便局舎内での点灯風景

ひじおり温泉へのアクセス

交通のご案内
バス:山形新幹線JR新庄駅より肘折温泉行き乗車55分。
お車:新庄市より国道47号、国道458号で45分。
   山形市より国道13号、県道30号、国道458号で100分。

アートを体験する、あたらしい「湯治」へ

肘折版現代湯治2009

  • 太田三郎|Saburo Ota
  • 三瀬夏之介|Natsunosuke Mise
  • 南山座+森繁哉|Minamiyamaza+Shigeya Mori
  • 山崎和樹|Kazuki Yamazaki
  • 松山隼|Jun Matsuyama
  • 望月梨絵|Rie Mochizuki
  • ひじおりの灯|Hijiori Light Project
  • 2009年10月4日[日]−11月29日[日]
  • 会場:山形県最上郡大蔵村肘折温泉
  • 主催:肘折地区
    (地方の元気再生事業−東北芸術工科大学との連携による地域と観光産業の活性化プロジェクト−) 
  • 企画:肘折温泉プロジェクト実行委員会+東北芸術工科大学総合研究センター 
  • プランニング:宮本武典(東北芸術工科大学美術館大学センター)
  • 運営サポート:役野友美、松田実樹、稲恒佳奈
  • お問い合わせ:肘折プロジェクト実行委員会(柿崎雄一)
           TEL 0233-76-2321/FAX 0233-76-2509
           e-mail kaki@tutayahijiorihotel.com

芸術家を地域に招き、その制作活動を支援する「アーティスト・イン・レジデンス」と、肘折温泉の「湯治」のスタイルと組み合せた『肘折版現代湯治』。2009年度は6人のアーティストが肘折に招待され、この地方特有の温泉文化に触発された作品を制作しました。稲穂の収穫を終え、骨休みをする農家の人々で温泉街がもっとも賑わう10月〜11月の期間、温泉街の各所にアートが展示されます。また、『肘折版現代湯治』では温泉アートを鑑賞するだけではなく、草木染や水墨画、現代舞踏などの本格的な体験できる講座(Workshop)を開講。講師は参加アーティストが担当し、東北芸術工科大学の学生たちとともに参加者の「温泉逗留制作」をサポートします。燃えるような紅葉に包まれる大蔵村の秋、ゆったりと温泉に浸かって日々の疲れを癒しつつ、芸術体験を楽しんでみませんか?

開催スケジュール(984KB)

●Art Project

◯太田三郎「朝市プロジェクト」
まるで縁戚関係のような温泉宿と湯治客との、世代を越えたつながりに関心を持った作家は、彼らが今でも頻繁にやりとりするという「絵葉書」を介したコミュニケーションをテーマに作品を制作した。『朝市プロジェクト』は、秋の朝市に地元の女性たちが並べているキノコや山菜、乾物など多種多様な山の幸を写真に収めて記録し、肘折オリジナルの絵葉書に仕立てるというもの。その葉書を販売する作家プロデュースのポストカードショップが、開催期間中の毎朝6:00〜7:00まで朝市に出店される。
作品設置:肘折温泉街 秋の朝市
公開時間:朝6:00〜7:00(会期中無休)

太田三郎|Saburo Ota
1950年山形県鶴岡市に生まれる。アーティスト。岡山県津山市在住。近年の主な展覧会に「太田三郎−存在と日常」 (CCGA現代グラフィックアートセンター/2000)、「2000-2001 太田三郎」(西宮市大谷記念美術館/兵庫/個展)、「Contemporary art from Japan」(Haus am Waldsee/ベルリン/2001)、「イレブン&イレブン コリア・ジャパン・コンテンポラリー・アート2002」(省谷美術館/ソウル)、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003」(新潟十日町市 他/2003)、「有隣荘・太田三郎・大原美術館」 「太田三郎 HIROSHIMA 1990-2008」(大原美術館/2008)などがある。山形では2008年に大規模な個展「太田三郎−日々」(山形美術館)を、2009年には鶴岡で「集めることはアートになる!」(鶴岡アートフォーラム)を開催。


◯三瀬夏之介「肘折幻想」
いにしえの火山爆発によって形成された肘折カルデラ。気鋭の日本画家・三瀬夏之介は、この夏、肘折の湯守たちに案内されて、その外輪山をぐるりと巡り歩いたという。「辺りを散策するなかで、脳裏にはいつも肘折のすべての原点である1万年前の火山噴火が幻想のように映っていた」と語る画家は、そのとき印象に刻み込まれた『肘折幻想』を屏風に墨で描いた。閉鎖されたほの暗い旧郵便局舎で、火山の爆発により立ちのぼる水蒸気が、温泉の湯気に変化していくという、ダイナミックな肘折山水が展開する。
作品設置:旧郵便局舎
公開時間:10:00〜18:00(会期中無休)

三瀬夏之介|Natsunosuke Mise
1973年奈良県に生まれる。日本画家、東北芸術工科大学准教授。山形市在住。京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。主な個展に、大原美術館 ARKO2007(倉敷/2007)、イムラアートギャラリー(京都/2008)、佐藤美術館(東京/2009)など。主なグループ展・受賞に、「トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展」(愛知/星野眞吾賞受賞)、「第2回 東山魁夷記念日経日本画大賞展」(東京/2004)、「MOTアニュアル2006−No Border 日本画から/日本画へ」(東京/2006)、「アーティストインレジデンス倉敷」(倉敷/2007)がある。2009年に第16回VOCA賞を受賞。


◯南山座「大道芸公演」
地元・大蔵村在住の舞踏家・森繁哉と、家族や地域住民で編成される舞踏団『南山座』が、『肘折版現代湯治』の期間中、温泉街の路上や神社の境内で大道芸を披露する。伝統の曲芸や舞劇に、籐のオブジェや草花、ジプシー音楽などを自在に組み合せた「草の舞踏」が、紅葉に包まれた温泉街を盛り上げ、祝祭的な空間に変化させる。
公演1=2009年10月25日[日]15:00〜16:00 旧郵便局舎前
公演2=2009年11月7日[土]15:00〜16:00 湯座神社境内
※鑑賞は無料ですが花代・心付け歓迎です。
※雨天時は「いでゆ館」のゆきんこホールで開催します。

森繁哉|Shigeya Mori
1947年山形県大蔵村生まれ。東北芸術工科大学東北文化研究センター教授。現代舞踏家・民俗学者。『水の踊り』『庭、バリエーションズ』など、多数の舞台作品の他、道路での表現活動『第一次』『第二次道路劇場』を経て、出羽三山山中で『千の行』を展開。『大地の芸術祭−越後妻有アートトリエンナーレ』では2006年に『越後妻有芸能プロジェクト』を担当し、2009年には家族とともに儀礼舞踏団『本家・南山座』を結成、大道芸の巡業をおこなった。著書に『踊る日記』(新宿書房)。インタークロス賞、山形県社会文化賞、NHK東北ふるさと賞などを受賞。


◯肘折温泉逗留芸術家2009
若手芸術家を温泉街に長期滞在し、肘折の風物をテーマに作品制作をおこなうシリーズ『肘折温泉逗留芸術家』。2回目の開催となる2009年・秋は東北芸術工科大学出身の2人の画家が、温泉街の各所に作品を展示する。松山隼(1985年生まれ)は滞在中に複数の旅館に宿泊し、それぞれの部屋に絵画作品を残していくプロジェクトを展開。望月梨絵(1985年生まれ)は民俗学者の赤坂憲雄から提供されたテキスト『肘折物語』に挿画を添えて、温泉街に幻惑的な「案内看板」を出現させる。
松山隼「よき絵画について思索−肘折」
作品設置:西本屋旅館/ゑびす屋旅館/松井旅館/他
※客室内に展示する作品のため、時間帯によっては鑑賞できない場合もありますのでご了承ください。
望月梨絵「肘折案内図・夏の蛇」
作品設置:松屋外壁 テキスト提供:赤坂憲雄

◯『ひじおりの灯 2009』特別点灯
夏の風物詩としてすっかり定着した八角の灯籠『ひじおりの灯』が、地区からのアンコールを受けて、この秋ふたたび3日間限定で点灯する。36基の灯籠絵は、東北芸術工科大学でアートやデザインを学ぶ43名の若者たちが、温泉街での逗留制作を経て描きあげたもの。山菜や旅館の景観、浴衣姿の湯治客や朝市の様子、同地の伝説や妖怪奇譚の類、月山信仰に基づく様々な儀礼、銅山川を流れる雪解けの水音など、有形無形の肘折的小宇宙を描いた作品が、夜の温泉街にずらりと並ぶ。
点灯日:2009年10月4日[日]−6日[火]
点灯時間:17:00〜21:00(雨天・強風時は点灯しません)
灯籠絵作画:東北芸術工科大学学生・卒業生有志
招待出品:若月公平、三瀬夏之介

●Workshop

※宿泊や詳細スケジュールについては上記の「お問いあわせ・お申し込み先」にご連絡ください。

◯山崎和樹〈ひじおり染め〉
東北芸術工科大学テキスタイルコースで教鞭をとる染色家・山崎和樹が、温泉街で草木染めの講座を開講。肘折周辺に山野に自生する植物や古くから染色に使われてきた染料植物から 染料を抽出し、絹ハンカチなどを染める。染めた色を布地に定着させる「媒染(ばいせん)」として、温泉水を使用するのが肘折ならではの新たな手法。微妙な色彩の変化を楽しみたい。
開催日:2009年10月10日[土]−11日[日](1泊2日)
実施時間:第1回=10日13:30〜16:00/第2回=11日9:30〜12:00/第3回=11日13:30〜16:00
各回定員:15名(先着順/参加無料)
会場:源泉公園の足湯周辺
※各回開始時刻までに旧郵便局舎前に集合。

講師:山崎和樹|Kazuki Yamazaki
1957年群馬県出身。染色工芸家、東北芸術工科大学美術科准教授。明治大学農学部修士課程修了後、父・青樹(群馬県重要無形文化財指定者)のもとで 草木染の研究を始める。1985年に神奈川県川崎市に草木染研究所柿生工房(草木工房)を開設。1986年草木染の普及のために草木染講習会を開催。2002年に信州大学工学系研究科博士後期課程修了(学術博士)。高崎市染料植物園講師、朝日カルチャーセンター講師などを務める。


◯太田三郎〈紙漉きアートワーク〉
作家とともに温泉街を散策し、木の実や種、葉っぱや小石、朝市で購入した豆類などを採集し、和紙に漉き込んで、オリジナルの葉書や紙のオブジェをつくるワークショップ。完成した葉書は、実際に郵便局から投函することができる。山深き肘折の秋を親しい友人や家族に届けたい。
開催日:2009年10月17日[土]、18日[日]
実施時間:10:30〜16:00
会場:旧郵便局舎前(雨天時は共同浴場「上の湯」2Fで開催)
参加方法:旧郵便局舎で随時受け付けています。お気軽に参加ください。(参加無料)


◯森繁哉〈舞踏ワークショップ〉
『南山座』による大道芸公演にあわせて開講する2晩限定の舞踏塾。会場となる「すすきのシアター」は、温泉街から車で20分ほど山道をくだった集落にある茅葺きの一軒家。山里の静かな夜に、古民家を改造した趣ある稽古場で、森繁哉に里山舞踏を学ぶ濃密な時間。日中に温泉街で『南山座』公演を鑑賞してから参加したい。
開催日:2009年11月7日[土]−8日[日](1泊2日)
会場:すすきのシアター(大蔵村柳渕集落|温泉街からの送迎有)
定員:15名(先着順/参加無料)


◯三瀬夏之介〈肘折山水を描く〉
三瀬夏之介がプロデュースする短期集中の水墨画塾。温泉街に宿泊して、肘折カルデラを作家とともにトレッキングし、実際に身体で感じた温泉街の情感や大地の起伏を山水画で表現してみよう。最後には、参加者全員でそれぞれに描いた『肘折山水』をつなぎ合わせ、大きな屏風絵をつくろう。
開催日:2009年11月21日[土]−23日[月・祝](2泊3日)
実施時間:10:00〜18:00
会場:つたや金兵衛 1F湯治部屋
定員:20名(先着順/参加無料)


●お問い合わせ・お申し込み先
講座について:
肘折プロジェクト実行委員会(肘折ホテル 柿崎雄一)
TEL 0233-76-2321/FAX 0233-76-2509
e-mail kaki@tutayahijiorihotel.com
宿泊について:
肘折温泉観光案内所 TEL 0233-76-2211

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