[優秀賞]
佐藤且之|爆弾ドラゴン危機一発!
山形県出身
林海象?中村高寛ゼミ
劇映画?ドキュメンタリー
プロの殺し屋ドラゴンは、殺しの依頼主である大門によって爆弾人間にされてしまう。自分の身体をもとに戻すため、途中で出会ったヒーローに憧れる?年ヒイロと共に奮闘する…映画といえばアクション!殴って蹴って大声出して銃ぶっ放して大爆発。大学生活は寝ても覚めても頭の中はアクションのことばかりでした。4年間アクションを貫いた私の集大成です。
中村 高寛 准教授 評
「アクションを撮らせたら、学生では右に出る者はいない」。林海象教授は佐藤且之をそう評した。これまでの実習作品を観てもアクションはピカイチ、私も度肝を抜かれた一人である。と同時にそれだけだった……。「物語」がないのだ。それは映画にとって必要不可欠な「カタルシス」がないことを意味する。ゆえに卒業制作で越えるべき壁は一つしかなかった。ならば簡単だ、と思っていたのだが、書けなかった。それでも諦めることなく、書き直していった。そして本校の裏山が赤く色づき始めたころ、ようやく脱稿した。最後まで諦めない気持ちが、佐藤自身が演じた主人公ドラゴンに乗り移っているようだった。
本作を観ると、佐藤がアクション映画を含めて、圧倒的な映画体験を経てきたことが分かる。でなければこんなに観客をワクワクさせる映画など作れない。まさに本作は将来のアクション映画監督の誕生を高らかに宣言している。